みさき投信中神社長のエンゲージメント投資にみる、会計士のキャリアの在り方

みさき投信中神社長の主張するエンゲージメント投資について

こんばんは。みなさまはみさき投信の中神社長をご存じでしょうか。新聞や雑誌でちらほらと露出されていますので、ご存じの方も多いとは思います。

みさき投信という投資会社の代表で、エンゲージメント投資、働く株主というのを標榜されています。
状態の悪化した会社を安値で買いたたき、価値のある部分だけを切り売りしたり、経営陣の首をすげかえてバイアウトしたりするヘッジファンドや、短期的な株の値動きに合わせて売買を繰り返すデイトレーダーなどとは異なり、エンゲージメント投資というのを標榜しています。

正確な理解には彼の著書なり記事を読んでいただきたいと思いますが、超乱暴にまとめてしまうなら、長期的な投資を前提として、株主として会社外部の客観的な立場から、経営提案を行う投資家といえるでしょうか。ビジネス(売っている商品の魅力)や、ピープル(安定して優秀な経営陣、従業員)の存在は前提として、その会社の大きな舵取りについて、アドバイスしますよ。株主として株を保有することで、単なる評論家と異なり、ちゃんとコミットもしていきますよ、というポジションです。

ユニークでおもしろいと思ったのは、経営のベースとなる商品や人材について所与としていて、そこから経営の舵取りでレバレッジの効かせ売る部分について最大限の注力を行うとしている点です。もともとしっかり
した優秀な会社が、もっと飛躍するためのお手伝いをしますよ、そのためには経営の手腕が必要で、他社の情報を圧倒的に知っている我々が有用ですよ、というような感覚でしょうか。
ある意味では、戦略コンサルタントに近いかもしれませんし、社外取締役に近いかもしれません。

会計士の活躍できる土俵は結構あるのではないかと考えます。会計士は元来、このような投資の基礎指標となる財務数値の専門家ですから、ベースとなる言語の理解はありますし、多くが監査法人で監査をキャリアのスタートとする慣行上、他社の事例を多く知っている土壌があります。監査では制度決算の適切性に主眼を置いてその知見を活かしますが、その軸を少しずらして、経営の発展という主眼に昇華できれば、貢献できるフィールドはかなり広いと思うわけです。
会計士はそのキャリアの自由さが、ほかの一般の会社員と異なる強みですが、たとえば監査を10年やった人がこのみさき投
信のような投資会社で投資先の選定などをやったとして、結構価値のある仕事が出来るのではないかと思っています。
そこで何年かやって、また監査に戻る選択肢もありますし、一般事業会社へ入って企業内会計士として活躍する選択肢だってあるわけです。
ベースは制度会計におきながらも、どれくらいそこに上澄みを持たせられるかが、会計士のキャリアを決めます。制度会計は、たぶんに、過去の実績の数値化に重きを置いていますが、投信なんかで求められるのは将来の業績の数値化です。そもそもビジネスの内容自体が理解できていないと立ち入れない領域がそこにありますから、数値をある意味でちょうえつしたビジネス自体の理解や洞察というのは、今後かなり重要になっていくに違いない、と、思います。




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